この度、運動器再生医療センターを開設しました。
従来の保存加療と手術加療を繋ぐ、新しい治療法の選択肢の一つとして、再生医療を導入しました。当センターでは再生医療区分での第2種、第3種が共に認可されましたので、膝関節腔内および筋・腱・靭帯への投与が可能です。しかも、当センター内で自己末梢血からPRP/APSの分離・抽出・投与が可能ですので、施術当日のみの日帰り施術が可能です。
PRP(Platelet-Rich Plasma)とは多血小板血漿と呼ばれており、血小板の濃縮液を活性化したものを指しています。血液1mm3当りに10万~40万個含まれる血小板は、血管が損傷した時に、損傷した場所に集まって止血を行う働きがありますが、同時に多量の成長因子を放出します。この成長因子には、組織修復や再生を手助けする多くの役割を持っています。ご自身の血液を用いた治療ですので拒絶反応などの心配はありません。
1週間~6か月で組織の修復が起こり、治療後2週間~3か月に効果の出現が期待できます。また、繰り返し治療を行うことも可能です。
変形性膝関節症(担当 岡橋孝治郎医師)やスポーツ障害(肉離れ・肘・足の筋腱付着部症など:担当 松井智裕医師)でお悩みの方に対して治療を行います。日帰りの施術です。
*全ての疾患が対象になる訳ではありません。詳細につきましては、主治医とよく相談するようにお願いします。【対象疾患;膝関節の場合】
【対象疾患;スポーツ障害の場合】
*基本的に手術加療が必要な症例では再生医療の効果は少ないとの報告が多くあります。
1.治療予定時間の約30分前に整形外科外来に来て頂きます。
2.問診:看護師が当日の健康状態を確認します。
※当日体調がすぐれない場合は、連絡をお願いします。
(℡:0742-36-1881 整形外科外来:予約変更を行います)
3.手術室へ(看護師が案内します):持参の服装または病衣に着替えていただき、手術室に入室いただきます。
4.採血:手術室にて、看護師が採血を行います。
治療に必要な採血は約50mlとなります。(献血での採血は約400mlですので、特に健康被害などはありません)
5.再生医療の作製:担当医師により、PRP/APSを分離・抽出します。
6.注入 PRP/APSを注射します。
7.注入後、約15分程度経過観察を行います。特に問題が無ければ終了、帰宅いただきます。(日帰りの施術です。)
8.次回の外来診察日に受診してください(担当医師から案内があります)。
*施術当日の入浴は控えて下さい。施術翌日には、穿刺部のシールを剥がしていただき、入浴いただけます。
*注射後、痛み・腫れ・熱感が生じますが、約1週間程度で徐々に自然消失します。
PRP 治療は医療保険の対象ではありません(医療保険を使った診療との併用はできません)
PRP 治療費(スポーツ障害):10万円(税抜)
APS治療費(変形性膝関節症):30万円(税抜)
*治療後の効果及び費用等に関する問題に関しては、一切の責任を負いません。ご了承の程、どうぞ宜しくお願いします。
2021年6月吉日 運動器再生医療センター長:岡橋孝治郎
病院の取組
チームで支える糖尿病治療
済生会奈良病院では
糖尿病透析予防指導を
行なっています。